ドルオタちょあよ

ドルオタ美大生のちょあちょあ日記

味の薄いピラフにソースをかけて食べる女になりたい

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きっとそれが“いいオンナ”だと思う。

 

 

私は味が濃いものが好きだ。


ラーメンもカレーも焼肉も、お好み焼きも大好き。

 

一般的に味の濃いものを好むことはなんとなく印象が良くないけれど、「健康によくないよ」とか「太るんじゃない?」とか言われたって、堂々と好き!と宣言したい。

 

好きなものを好き、と言える屈託のない女に憧れるからだ。

 

 

 

前に、大学の友達と二人で焼肉に行ったことがあった。

 

彼女はとても可愛くて、明るくて、たくさんの人から愛された。楽しければ大きく手を叩き、悲しければ人前でも涙を流せる子だった。

 

彼女の奔放さに振り回されつつも、アイドル好きの趣味が一緒でズルズルと仲良くし続けている。


興味がなければ平気で別の方へ飛びついて、楽しい方へ楽しい方へ、どんどん渡り歩いていける子だから、おそらく大学を卒業したら二度と会わないだろう。薄っぺらい関係。


そんな彼女と、どのお肉を頼もうか悩んでいたとき


「私カルビが一番好き!」


その言葉に私はものすごく感動した。絶対に忘れられないくらいの衝撃だった。

 

私もカルビが一番好き。
でもいつもは「牛タン」と答えている。

 

中学生のときに「カルビって油っこくて気持ち悪くならない?!」と言ってきたあの男子のせいで、なんとなく「カルビが好き」と言いにくくなってしまった。

 

別に大した嘘ではない。
でも、カルビを好きという友達と、わざわざ牛タンと言う私とで大きな隔たりを感じたのだ。

 

なんだか、自分は女として重要な点が欠けているような気がして、やっぱり憎たらしかった。

 

つんくが作詞した曲で「国領」という曲がある。つんくお得意の女性目線の失恋の曲。
この曲を聴くとどうしても、この焼肉の思い出を思い出してしまう。


「エビピラフ食べたわ 残さず全部食べたわ ソースかけて食べたかったのよ」という歌詞。


出来上がった料理の味を変えるのは失礼ということをわかっているから、ソースをかけにくい女心。


本当は周りの目を気にせず、好きなものを好きなように食べたいけれど。でも。

 

でも、嫌われたくないから。

 

この歌詞にはそんな思いが込められている気がした。

 

 

 

いい女って素直な人のことだと思う。

私はよく「何を考えているかわからない」とフラれるのだが、全て私の素直さの無さが原因だと自覚している。

 

嫌われたくないから、一番好きでいてほしいから、一般論を持ち出す自分。


カルビは脂っこいから牛タンの方が好き、ソースをかけるのは下品だからダメ。

 

でも相手はカルビが好きなのか、牛タンが好きなのかで私を判断しているワケじゃない。


いかに自分に心を開いているかが知りたいのだ。

 

私が彼のことを知りたいように、彼も私のことを知りたがっていて、それを教えてあげるのが愛ではないのか。


もらうだけじゃなくて、与えるのが、愛。

 

もしかしたら、曲中の女性はソースをかけて食べられる強さがあれば、彼を失わずに済んだかもしれない。

 

相手が好きであればあるほど牛タンと答えたくなってしまう自分と、ソースをかけて食べられなかった曲中の女性。

 

一緒だと思った。
好きな人の前でまっさらな自分をさらけ出せないところが良く似ている。

 

カルビよりも牛タンが好きと言った方がいいのかな、とか
タレより塩派の方がいいのかな、とか
揚げ物にはレモンかけた方がヘルシーかな、とか

 

そんなどうでもいいことばかり考えていて、いつの間にか好きな人の前で好きなものを堂々と好き、と言えない自分。

 

特に食事はかなりプライベートなシーンだから、恋愛力を試されているような気がする。

 

きっと私も、デートで味の薄いピラフが出てきたら絶対にソースをかけられない。

 

「変」とか「おかしい」とか「非常識」とか。
素を出して、嫌な顔をされるのが、怖かった。

 

自分はこういう女じゃないと呆れられるのではないか、と勝手に理想像を作っていた。
顔が可愛くて頭が良くていつもニコニコしているのがいい女だと思っていた。

 

そして、理想像に背く自分は嫌われると思っていた。

 

気づけばなかなか心を開かない、頑なな自分は飽きられていた。
いつの間にか、彼氏も本音を言わなくなった。

 

お互いに本音を言わなくなって、よそよそしくなって、付き合っているのに他人みたいになった。
これが私の恋愛のお決まりだ。

 

 

 

なんて自分は弱虫なんだろう。

 

カルビが好き、ソースをかけたい、だってそれが美味しいんだもん、それだけのことなのに。

 

どうして見栄を張らなくては、私はまっすぐに立っていられないんだろう。

 

こんなことを繰り返しているから、恋愛が長続きしないどころか、どんどん恋愛が怖くなる。


まだ私は、いいオンナにはなれなさそうだ。